10/26(木) 「580マイル」

 

午前7時。まだサマータイムのロサンゼルスはもうすぐ夜が明ける。

旅のスタートはこのタイミングに限る。ゲン担ぎもあるがやはり良い旅の条件だ。昇る太陽に向かっては眩しいけれど。

 

Pabst Blue Ribbon ビール醸造所跡地に310ロフトを有すThe Brewery Artist Lofts

入居するには、アーティストであることという条件がある。

今日はこの旅で最も長い距離をドライブする。

インターステート10号線(I-10E)を東へ、さらに東へ。アリゾナの外れにあるモーテルまで580マイル。

LAXで国内線を乗り継いでフェニックスかアルバカーキから始めるのがいいのは分かってる。

ただ、サンバーナディーノの向こうに続いている10を見たかった。そんな理由でも自分にとっては意味がある。

 

朝日に向かうインターステートハイウェイ 10号線

 

I-10E  Banning, CA

パームスプリングス近くのレストエリアで休憩。

レストエリアとはトイレとピクニックテーブルぐらいしか設備は無いが、日本で言えばパーキングエリアだ。家で用意した軽食をピクニックテーブルで食べたり、犬を散歩させたりすることができる。日本のサービスエリアを求めるならハイウェイを下りれば良い。Exit(ハイウェイ出口)数マイル前からガソリンスタンド、ファストフードの看板が出てくるので、目当ての店があれば下りる。高速道路といっても無料なのでこのようなスタイルになっている。

昨日、バーバンクのウォルマートで買った食パンとスライスチーズ、V8という簡単な朝食をレストエリアのテーブルで済ませた。

10月とは思えない気温。食べきらないと悪くなるのでチーズ5枚を挟んだサンドイッチだ。まだ10枚以上残ってる。

10E(東行き)をドライブして気づくのは、バーストしたタイヤ片と長く引きずったスリップマークの多さだ。

15や40でも見かけることはあるがパームスプリングスから東の10Eでは1マイルにひとつぐらいのペースで現れる。半面、舗装の状態は東に進むほど良くなっていく。

ハイウェイの道路補修が効率的に行われていてExit189から192まで側道に出されたおかげで、デザートセンタータウンの廃カフェに出会うことができた。もう動かないGasポンプ達もいる。

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Desert Center Cafe & Gas station

Desert Center Town, CA

〔インターステートハイウェイ(州間高速道路)とナンバー〕

 

インターステートハイウェイ(一級)は作られた順番ではなく西(南)から順にナンバリングされている。

さらに東西線は偶数(南から8,10,40など)、南北線は奇数(西から5,15,25など)となっており、数字を聞けばアメリカのどこをどの方角で通っているか概ね分かるようになっている。

また、日本では地名がインター名だが、アメリカは単純な数字だけだ。西(南)の州境からの距離がそのままExit ナンバーとなっている。

これはとても合理的で土地勘のない者にも理解しやすい。

例えば

「いまExit152だったな、モーテルのある街はExit235だからあと80マイルちょっとか。1時間ぐらいで着くな。」

という具合に。

 

Desert Center Cafe & Gas station

Desert Center Town, CA

ブライスの街を過ぎれば州境の川がある。この旅にいろいろなかたちで絡んでくるコロラド川だ。

川面を見ただけでぐっとくる。また戻って来たぞ。

 

11:50 いまアリゾナ州のクォーツサイトにいる。石の直売店が目の前だ。

スタンドでシエナと自分に燃料を入れる。1ガロン2.39ドル。カリフォルニア州より1ドル以上安い。

シエナは3.5L。日本では立派な車だが、5Lオーバーのピックアップが普通に走るこちらでは文字通りミニバンだ。

ここまでオートクルーズ80mphでドライブしてきたが、それほど大食らいではないようだ。

自分の燃料は春巻きのようなタコスのスティックとセルフのコーヒーで4ドルぐらいか。

このあとタコススティックは買わないだろう。あと、それ美味しいよと言われても安易には従わない。

そうそう、さっきハンサムボーイに会った。この旅最初のサボテン(ベンケイチュウ)だ。

14:40 フェニックスを通過している。

ロサンゼルスからここまで380マイル。確かに大きな街だが、東京-姫路間に等しいこの区間だけを見ればこの国に3億人以上いるなんて失礼ながら全く信じられない。

まだ陽があるな。時間があれば寄るつもりだったツーソンのサワロ国立公園ウエストに向かうことにする。

前回、アリゾナであのステレオタイプな巨大サボテンに会えなかった。

あとで知ったがフェニックスより南のアリゾナ南部が生育北限らしい。Route66界隈にはいないのだ。

日没1時間前にサワロに到着。ここはまるでサボテンの国だ。

 

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Republic of Cactus

Saguaro National Park, Tucson, AZ

西の端から500マイルドライブした。 5pm、サボテン達は優しかった。

 

Hi!  ???   I was spoken to by a cactus.

​Saguaro National Park, Tucson, AZ

 

排他的特徴

​Saguaro National Park, Tucson, AZ

 

I want to go to you.

​Saguaro National Park, Tucson, AZ

大きなサボテン達に囲まれ何故か無性に癒される。彼らには体温を感じる。擬人化容易いサボテン達と沈む陽を送った。

弓張りの月と優しいサボテン。シャワーもベッドも、もう要らないからずっとここにいたい。

 

I & I

​Saguaro National Park, Tucson, AZ

そういう訳にもいかないので、真っ暗なインターステート10号線をウィルコックスへ向けてドライブしている。

フレイトライナー、ピータービルトやMackに囲まれながら。

そう、これはライトニング・マックイーンがI-40で落とされて、マックを追いかけるシーンそのままだ。

 

19:30ウィルコックス手前のExit331で道路規制があり降ろされる。係員の誘導に従い同331合流で再び10Eに。

原因は大型トレーラーとデリバリーバンの事故だった。両車ともに大破。ベッドまであと10マイル、気を引き締めよう。

 

20:00前、バーガーキングとマクドナルドとカールスジュニアに囲まれたモーテルに到着。

使えるはずのWiFiは当たり前のように使えない39ドルの安宿、上々じゃないか。

そうだ、あのタコススティックから何も食べてない。昨日も時差ボケであまり寝ていない。

近くにSafewayがあるな。冷えたビールとデリで総菜を買おう。そして今夜はちゃんと寝よう。

明日、チリカワ国立公園を早朝トレイルするために。

ロサンゼルスから580マイル、標高1,270m、気温13℃。アリゾナの外れ ウィルコックスのMOTELにて。

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